世界園芸博、中国・瀋陽で 悩みは「寒さ」

2006年04月17日11時14分
5月1日から中国東北地方の瀋陽で開かれる世界園芸博覧会を前に、同市の準備作業が大詰めを迎えている。ただ、北国での開催だけに関係者を悩ませているのは「寒さ」。瀋陽では例年より寒気が続き、最低気温が0度前後の日が続いている。市当局は2週間後に迫る開催を前に、「何とか気温が上がって欲しい」と春の訪れを切望している。
世界園芸博覧会の開催を前に開花の様子を見る瀋陽市関係者
世界園芸博覧会の中国での開催は、99年の雲南省昆明に続いて2回目。日本では90年、「花博」として大阪で開かれた。瀋陽は、重工業都市のばい煙に薄汚れたイメージを払拭(ふっしょく)したいとの狙いから、誘致にこぎ着けた。中国政府も08年の北京五輪、10年の上海万博を前にした大イベントと位置づけ、全面的に後押しをしてきた。
同市が10月31日までの開催期間中に見込む入場者数は1000万人。日本人観光客も20万人前後の来場を期待する。市郊外に設けられた約2.4平方キロの会場には「日本園」を含む100の庭園がつくられ、開花を待つばかりとなっている。
しかし、瀋陽では17日も雪が降るなど、例年に比べて10日間前後、寒さが緩むのが遅れている。会場の芝生はビニールシートで覆われ、職員らが大事そうに草木や花のつぼみを寒さから守ろうと必死だ。つぼみの状態も細かくチェックする。
市幹部は「通常ならば5月の開花は問題なかった。あと2週間あれば、何とかなるだろう……」と自らに言い聞かせるように話した。
http://www.asahi.com/international/update/0417/004.html